生活必需品となった携帯電話

冬の雪山で遭難した登山者が携帯電話のGPS機能によって救出されたという話をここ数年で聞くようになりました。携帯電話はもはや開発当時の固定電話を外でも使える様にというコンセプトの枠はとうに超え、生活に無くてはならない必需品となっています。時にはそれ以上の事もしてくれて非常に頼もしい存在です。

90年代に普及が始まり当初は本体自体もかなり高価で契約料も含むと20万円程した為、個人で持つ人は一部に限られ、まさに高嶺の花でした。そうした中、まずはビジネスユーザーの間で需要が拡大していき、次に携帯電話を片手に颯爽と歩くビジネスマンにステータスシンボルを感じた若者の間に広がりを見せるようになってきます。この頃になると端末自体の価格も下がり傾向になり少しずつ販売数を伸ばし始め、そこに手ごたえを感じ始めた電話事業各社が販売戦略として端末0円配布を開始します。この戦略が功を奏し携帯電話は爆発的な勢いで普及し始め、それまでポケットベルでコミュニケーションを図っていた若年層の間にも浸透していきます。
以後、多機能化や年配者向けに機能をシンプルにするなどユーザーの年齢層に応じた端末の開発により普及率を上げて来ています。

海外においても普及率は年々上昇の一途でヨーロッパやアラブ諸国では100%を超えている国が殆どで中には200%を超える国もあります。こういった背景には安価に身分証明書無しでシムカード(携帯電話の番号情報を持つチップ)だけを購入し既存の端末で使用できる事やビジネスとプライベートで別の番号を使い別けていることが挙げられます。
一方、発展途上国の普及率は低いかと言うとそんな事はなく、世界の携帯契約率からみると途上国は3分の2を占めています。インフラが整ってない途上国では各家庭に固定電話を引くより安価に使用できる事と、銀行口座を持たない人々を対象に携帯電話による送金サービスが始まった事が大きな要因となっています。

携帯電話は便利です。誰とでも何処にいても連絡がとれ、待ち合わせの場面で遅刻しそうならその場から相手にその旨を伝える事ができます。公衆電話を探して彷徨うという事からも解放されました。しかしその反面、自分が何処に居て何をしているかに関係なく電話が鳴り、休日なのに会社に呼び出されてなんていう事もあるでしょう。もはや日本人に自由は無いのかもしれませんね。

 

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